ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナとは

ヘルパンギーナとは39-40℃の高熱が出て、口の中に発疹が出るウイルス感染症です。こどもを中心に夏場に流行する特徴があります。
手足口病と同様、原因となるウイルスは、主にコクサッキーウイルス、エンテロウイルスが代表的です。

感染経路と原因

飛沫感染、接触感染、糞口感染(便の中に排泄されたウイルスが口に入って感染すること)が知られています。特に、乳幼児が集団生活をしている保育園や幼稚園などで流行が起きやすく注意が必要です。乳幼児では、原因となるウイルスに感染した経験のない者の割合が高く、感染したこどもの多くが発病します。

エンテロウイルスとは

腸管で増殖するウイルスの総称で、ポリオウイルス、コクサッキーウイルスA群、コクサッキーウイルスB群、エコーウイルス、エンテロウイルスなどがあり、それぞれ何種類もの型があるため、合わせると約70種類のウイルスが存在します。年毎に流行するウイルス型が異なり、夏を中心に5月から10月にかけて流行がみられます。
感染した場合の症状は多彩で、咳や鼻水といった上気道症状を呈するもの、手足口病やヘルパンギーナといった発熱や発疹を伴うもの、下痢や嘔吐といった消化器症状を伴うもの、髄膜炎や急性脳炎など中枢神経系の症状を呈するものなど、様々です。
いずれも特効薬となる治療薬はありません。

コクサッキーウイルスとは

エンテロウイルス属に属する種類のウイルスで、多くの型が存在します。感染経路は主に経口感染で、感染した場合の症状は多彩です。軽い咳や鼻汁だけ、不顕性感染といって明らかな症状を呈さないこともあれば、無菌性髄膜炎や中枢神経疾患などの原因となることもあります。夏風邪で有名な手足口病やヘルパンギーナの主な原因ウイルスとしても知られます。特効薬となる治療薬はありません。

ヘルパンギーナの潜伏期間

潜伏期間は2~4日程度です。治った後にも比較的長い期間、便中にウイルス排泄が続くため、注意が必要です。

ヘルパンギーナの症状

ヘルパンギーナの症状突然の高熱(38~40℃)とともに、口の中(多くはのどの奥の、のどちんこの周り)に赤い充血したような発疹が数個出現します。発熱は1~3日程度続きますが、自然に軽快する感染症です。まれに髄膜炎や脳炎を合併することもあります。
口の中に発疹ができると、のどの痛みで飲んだり食べたりすることができなくなることもあるため、脱水症に陥らないように注意が必要です。

手足口病とヘルパンギーナの違い

非常に症状の似た感染症ですが、ヘルパンギーナでは40℃近い高熱が出るのに対して、手足口病では熱がないか、あっても38℃前後の比較的軽い発熱で済むことが多い点が、一番の違いです。
また、ヘルパンギーナは口の中にのみ水疱ができますが、手足口病では口の中だけでなく手足にも発疹がでるという違いがあります。

手足口病について
詳しくはこちら

ヘルパンギーナの治療方法

ヘルパンギーナの治療方法ヘルパンギーナには特効薬はありません。経過観察を含めて、症状に応じた治療を行います。発熱や口の中の痛みが強く食事や水分が摂れない場合には、うまく解熱鎮痛薬を使用しながら治癒を待ちます。まれに、経口摂取ができないため脱水症状を起こして、補液のために入院せざるえないこどももいるので注意が必要です。
高熱が4日以上続く、頭痛や嘔吐がある、水分がとれずおしっこが出ない、ぐったりするなどの症状が見られた場合には、速やかに医療機関を受診するようにしてください。

よくある質問Q&A

ヘルパンギーナは大人もかかりますか?

大人も感染します。一度感染すると、免疫ができるため同じウイルスに感染することはありませんが、ヘルパンギーナの原因ウイルスには多くの型があるため、ヘルパンギーナには何度でもかかる可能性があります。大人が感染した場合、こどもより発疹などの症状が重く出る傾向があります。
大人の間で流行することは通常なく、家庭内でこどもから感染するケースがほとんどです。飛沫・接触・糞口感染が主な感染経路なので、こどものケア時には、マスクの着用や手洗いと手指消毒が大切です。

ヘルパンギーナはうつりますか?

ウイルス感染で、飛沫・接触・糞口感染を主な感染経路として伝播します。症状が軽快したあとも、長期間便にウイルス排泄が続きます。マスクの着用、手洗い・手指消毒が大切です。

ヘルパンギーナは手足口病になることはありますか?

初めからすべての症状が揃って診断がつくとは限りません。発熱と口腔内粘膜の発疹のみで発症し、ヘルパンギーナと思って様子を見ていたら、数日して手足にも発疹がでてきて手足口病という診断になるという経過もあり得ます。

ヘルパンギーナと手足口病の違いはなんですか?

非常に症状の似た感染症ですが、ヘルパンギーナでは40℃近い高熱が出るのに対して、手足口病では熱がないか、あっても38℃前後の比較的軽い発熱で済むことが多い点が、一番の違いです。
また、ヘルパンギーナは口の中にのみ発疹ができますが、手足口病では口の中だけでなく手足にも発疹がでるという違いがあります。

ヘルパンギーナの流行しやすい時期はありますか?

毎年夏に乳幼児を中心に流行がみられるため、「夏風邪」の代表的な感染症です。

ヘルパンギーナで発熱がない場合、病院を受診したほうがよいですか?

熱がなく、食事や水分がしっかり摂れているようであれば、ご自宅で経過をみていただいてもよいですし、登園や登校をしても問題ありません。

ヘルパンギーナは治るまでどのような経過ですか?

ウイルスに感染後、2~4日の潜伏期間ののち、突然の高熱に続いて喉の痛みや咽頭粘膜に発疹が出現します。発熱は1~3日程度続き、その後遅れて咽頭粘膜の発疹が消えて治癒していきます。自然に軽快する感染症ですが、まれに髄膜炎や脳炎を合併することがあるため、発熱が長く続いたり、頭痛や嘔吐を伴うような場合は病院を受診するようにしてください。

ヘルパンギーナを感染させないための対策を教えてください。

ヘルパンギーナには有効なワクチンはなく、また発病を予防できる薬もありません。治ったあとも、比較的長期間、便からウイルス排泄が続くことがあります。(2~4週間程度といわれます)また、感染しても症状が出ずにウイルスを排泄しているケースもあります。このような理由から、発症した人だけを隔離しても有効な感染対策とはならず、現実的でもありません。衛生観念の乏しい乳幼児の集団生活施設では、施設内での感染の広がりを予防することは難しいです。
ですが、感染しても多くは比較的軽い症状で軽快する感染症なので、特別に恐れる必要はありません。
感染対策としては、手洗いをしっかりすること、排泄物を適切に処理することです。
手洗いは流水と石鹸で十分に行ってください。またタオルの共有は避けましょう。

ヘルパンギーナにかかったら、保育園は何日休んだらよいですか?

ヘルパンギーナは、インフルエンザのように何日休むか明確な決まりはなく、出席停止の扱いにはなりません。基本的には解熱して全身状態が改善すれば、登園・登校を再開して構いません。発疹が残っていても、完全に消えるまでお休みする必要はありません。
また、兄弟がヘルパンギーナにかかっていても、本人に症状がなければ登園・登校しても問題ありません。

TOPへ